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業務命令違反という理由で解雇されそうな場合、労働者ができることとは?

2020年09月08日
  • 不当解雇・退職勧奨
  • 業務命令違反
  • 解雇
  • 広島
業務命令違反という理由で解雇されそうな場合、労働者ができることとは?

会社と労働者の間には労働契約が締結されており、労働者は業務命令に従う義務があります。しかし、会社から嫌がらせとも思えるような命令を受けた場合、それにも従わなければならないのでしょうか。

理不尽な命令だからと従わないでいると、会社から業務命令違反を理由として解雇されることもあり得ます。そのような場合、労働者としてはどのように対応したら良いのでしょうか。

そこで、今回は、解雇が認められる要件、業務命令権の内容、解雇を迫られた時の対応方法などについて、ベリーベスト法律事務所 広島オフィスの弁護士が解説します。

1、会社は合理的な理由がないと解雇できない

  1. (1)解雇理由について

    会社と労働者の間には雇用契約があります。会社は、労働者に賃金を支払う義務を負い、労働者は会社に労務を提供する義務があります。この関係を会社側から一方的に解消することが「解雇」ですが、解雇するには合理的な理由が必要です。

    労働契約法では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定されています(労働契約法第16条)。この規定は、過去の判例法理を明文化したものです。

    この法律の趣旨は、会社と労働者の関係は契約ではありますが、労働者は会社から賃金をもらうことで生活をしており、また弱い立場であるから、会社からの理不尽な理由で一方的に解雇されないよう、労働者を保護することにあります。

    不合理な理由の例としては、「態度が気に入らない」、「妊娠したから」、「仕事できない」などです。採用しておきながら、経営者の個人的な好みで気にいらないからとクビにされたのではたまったものではありません。また、妊娠することを理由に解雇することは「男女雇用機会均等法」に違反します。仕事をできるようにするのが会社の役割であり、「仕事ができないから」と解雇にすることは解雇権の濫用にあたります。

  2. (2)解雇の種類

    ①普通解雇
    普通解雇とは、労働基準法と労働契約法に基づいて客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められる理由によって解雇する方法です。客観的に合理的な理由と認められるかどうかは、社会通念によって判断されます。その上で、解雇することが社会通念上相当でなければなりません。

    有名な判例に「高知放送事件」というものがあります。この事件は、高知放送の宿直のアナウンサーが2週間のうちに2度の寝坊をしてしまい、午前6時からの定時ラジオニュースを放送できず、放送が10分間ないし5分間中断されるという事故を起こし、それを理由に普通解雇された事件です。

    判決は、アナウンサーの行為は普通解雇事由に該当するが、具体的な事情のもとにおいて、解雇に処することが著しく不合理であり、社会通念上相当なものとして是認することができないときには、当該解雇の意思表示は、解雇権の濫用として無効になるとして、アナウンサーの解雇が無効になりました。

    ②懲戒解雇
    懲戒解雇とは、会社内の秩序を著しく乱した労働者に対して、ペナルティーとして行われる解雇のことです。懲戒解雇であっても客観的合理性と社会的相当性が必要です。普通解雇との違いは、就業規則等に規定している懲戒事由に該当するかどうか等にあります。懲戒事由には、①犯罪行為、②業務命令拒否、③会社の名誉を毀損する行為、④長期の無断欠勤、⑤パワハラ、セクハラなど、⑥経歴詐称などがあります。

    普通解雇の場合には、30日前に解雇予告もしくは解雇予告手当の支払いが必要になりますが、懲戒解雇に該当し会社が労働基準監督署から解雇予告除外認定を受けていた場合には、解雇予告は必要なく、即日解雇することも可能です。

    ③整理解雇
    整理解雇とは、経営不振によるいわゆる「リストラ」のことで、会社の事業を存続させるために行われる人員整理のための解雇です。整理解雇が認められるためには、次の4つの要件を満たすことが必要です。

    ・人員整理の必要性
    人員整理の必要性とは、文字通り、人員整理しなければならない必要性があることですが、単に経営合理化のために人員を削減するというのは理由にならず、人員削減以外のやるべきことを尽くした上で、数字上客観的に人員削減が必要だということを説明できなければなりません。

    ・解雇回避努力義務の履行
    解雇回避努力義務の履行とは、人員削減が必要だとしても、解雇以外の手段で解雇を回避するようにすることです。具体的な解雇回避策としては、配置転換、出向、希望退職者の募集、役員報酬の削減等があります。

    ・解雇する従業員選定の合理性
    解雇する従業員選定の合理性とは、解雇すべき人員の選定が合理的かどうかとうことです。組合活動に積極的な人員のみを解雇するようなことは合理性があるとは言えません。人事担当者の主観的な判断ではなく、客観的な基準を設けたうえでその基準に基づいて公正に人員の選定がなされる必要があります。

    ・手続きの相当性
    手続きの相当性は、整理解雇するにあたり労働者に対して、解雇の必要性や時期などについて誠実に説明することが求められるということです。何の説明もなしに一方的に解雇することは許されません。

2、会社がもつ業務命令権と業務命令に含まれるものとは?

  1. (1)業務命令権とは?

    業務命令権とは、業務遂行全般について行う指示または命令を行う会社の権利です。その根拠は、雇用契約にあります。会社と労働者との間に雇用契約が締結されると、労働者に対して、労働義務の遂行について指揮命令や業務遂行全般について労働者に対して必要な指示命令を行う権利を持つことになります。これが「業務命令権」です。

    基本的な業務以外に、業務命令に含まれるものとしては、①残業、②配置転換(転勤や職種変更)、③在籍出向、④転籍出向、⑤出張、⑥派遣などがあります。労働者は、労働契約で合意されている内容の範囲内であり、かつ、業務上の必要性や合理性が認められるものであれば、これらに従う必要があります。

    また、健康診断の受診などは、本来の労務提供とは関係ありませんが、労働者の健康状態を保つことは会社の責任でもあることから、業務命令として従う必要があります。

  2. (2)業務命令権の拒否

    会社に業務命令権があることがわかったところで、労働者が業務命令権に従わないということは認められるのでしょうか。基本的に、労働者が業務命令に従わない場合には懲戒事由に該当し、懲戒処分になる可能性があります。

    ただし、業務命令の内容が適法なものとして認められるためには「合理性のある命令であること」が必要です。労働者の人格権を侵害するような業務命令も許されません。

3、退職を迫られたときの対応方法

日本では、解雇に対して厳しい規制があるため、会社は何とか任意に辞めてもらおうと、退職勧奨してきます。このような場合、どう対応したらよいのでしょうか。

退職勧奨は、あくまで会社が労働者に退職することをお願いしているに過ぎません。なので、退職したくなければ、断ればいいだけです。「辞めるつもりはありません」とはっき言ってください。

ただ、会社は高圧的な態度で迫ってきたり、仕事を与えないなどの嫌がらせをしてきたりする可能性があります。そのような場合に、感情的になって「辞めてやる」となったら相手の思うツボです。絶対に退職届などを書いてはいけません。

もし、何度断っても執拗(しつよう)に退職を求めてくるような場合には、しっかりと証拠を押さえた上で、弁護士に依頼して警告をしてもらうというのも有効な方法です。証拠としては、会社から示された書類、メモ、メール、録音、就業規則、規定類などがあります。

4、不当解雇だと思ったら弁護士に相談するメリット

  1. (1)法的な判断ができる

    退職勧奨については、毅然(きぜん)とした態度で拒否すればいいですが、実際に解雇になってしまった場合には、最終的には労働審判や裁判で争うしかありません。解雇が有効か無効かを判断するのは、法的な判断なので、弁護士に相談することで対応方法を検討することができます。

  2. (2)必要な証拠についてアドバイスが得られる

    解雇されそうな場合、それを争うためには証拠が必要になります。裁判においてどのような証拠が有効なのかは、裁判の経験がないとわからないものです。弁護士がつくことで、どのような証拠を準備すればいいのかについてアドバイスを得ることができるので、交渉するにしろ、裁判で争うにしろ、有利に話を進めることができるようになります。

  3. (3)会社が対応を変える可能性がある

    会社がしつこく退職勧奨をしてきたり、業務命令違反ということで解雇すると言ってきたりした場合、個人が、会社という組織に対抗するのは難しいものです。本来、会社と労働者は対等な関係なのですが、会社は労働者の主張などは聞く耳をもたないというケースがあります。しかし、弁護士が介入することで、会社も法的に問題を起こしてはならないと身構え、退職勧奨をしてこなくなる可能性があります。

  4. (4)精神的に楽になる

    自分をクビにしようとしている会社と交渉することは精神的につらいものです。上司の顔など見たくないと思うのが自然です。弁護士が介入すれば、弁護士が代わりに会社と交渉します。労働者本人は会社と話し合う必要がなくなるので、精神的に楽になります。

  5. (5)裁判に発展しても安心

    会社との交渉によって解雇が回避できれば一番良いのですが、会社が応じなければ最終的には裁判ということになります。裁判となれば、弁護士でなければ対応するのは難しいので、早い段階から弁護士に依頼しておけば安心です。

5、まとめ

今回は、業務命令の内容と業務命令に違反したとして解雇されそうになった場合の労働者がすべき方法について解説してきました。

労働者が会社から退職勧奨や解雇を言い渡されて、それにひとりで対応することはとても大変なことです。組織対個人では力の差がありすぎるからです。そんな時に強い味方になるのが弁護士です。弁護士が介入すれば会社も違法・不当なことはできなくなるからです。

ベリーベスト法律事務所 広島オフィスでは、労働問題について経験豊富な弁護士が在籍しておりますので、もし、退職勧奨や解雇のことでお悩みの場合にはお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
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