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恐喝罪の構成要件とは? 脅迫罪・強要罪との違いや逮捕後の流れを解説

2021年12月13日
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恐喝罪の構成要件とは? 脅迫罪・強要罪との違いや逮捕後の流れを解説

広島県警察が公開している犯罪統計資料によると、令和2年中に県下で認知された恐喝事件は33件であり、うち30件が検挙されています。検挙率は90.9%となり、刑法犯全体の検挙率が52.1%であることと比較すると、恐喝は検挙されやすい犯罪だといえるのです。

恐喝罪といえば、反社会的な勢力が一般人から大金を脅し取る犯罪であるというイメージが一般的ですが、実は、個人間の金銭トラブルでも恐喝罪が成立してしまう可能性はあるのです。

このコラムでは、恐喝罪が成立するための構成要件や罰則、逮捕されてしまった場合の刑事手続きの流れについて、べリーベスト法律事務所 広島オフィスの弁護士が解説いたします。

1、恐喝とはどのような犯罪なのか

一般的に、恐喝とは「お金を脅し取ること」とイメージしている方が多いでしょう。
いわゆる「カツアゲ」と呼ばれる行為は、恐喝の典型例です。
しかし、刑法では、より幅広い行為が「恐喝」として規定されているのです。

まずは、恐喝とはどのような犯罪なのかを刑法の規定に照らしながら確認したうえで、行為としてよく似ている脅迫罪や強要罪との違いを解説いたします。

  1. (1)恐喝罪とは

    恐喝行為を罰するのは、刑法第249条の恐喝罪です。

    恐喝罪は、同条第1項において「人を恐喝して財物を交付させた者」と規定されています。
    この条文が、一般的にいう恐喝行為を罰する規定の根拠となっているのです。

    ただし、刑法第249条には、第2項として「財産上不法の利益を得、または他人にこれを得させた者」についても恐喝罪とすることが規定されています。
    つまり、お金を脅し取る行為だけでなく、相手を脅して飲食代金やタクシー代などの支払いを免れる行為や、第三者に対する債権回収の権利などを諦めさせる行為なども、処罰の対象となるのです。

    また、喝取する対象が財物そのものなのか、財産上不法の利益なのかによって恐喝罪を区別するために、前者を「1項恐喝」や「財物恐喝」、後者を「2項恐喝」や「利益恐喝」と呼び分ける場合もあります。

  2. (2)脅迫罪・強要罪との違い

    恐喝罪と似た犯罪として、脅迫罪や強要罪があります。

    • 脅迫罪(刑法第222条)
      相手の生命・身体・自由・名誉・財産に対して危害を加える旨を告知する行為を罰する犯罪です。脅迫の対象は、被害者本人だけでなく、本人の親族も含まれます。
    • 強要罪(刑法第223条)
      相手の生命・身体・自由・名誉・財産に対して危害を加える旨を告知して脅迫し、または暴行を用いて、人に義務のないことを行わせる、または権利行使を妨害する犯罪です。


    店の対応にクレームを入れた客が店の責任者に土下座させたときなど、脅迫罪や恐喝罪に比べて発生しやすい犯罪だといえます。
    なお、脅迫罪と同じく、相手本人ではなくその親族に向けて害悪を告知した場合にも、強要罪は適用されます。

2、恐喝罪の構成要件

恐喝罪が成立するための構成要件は四つあり、いずれの要件も満たしたときには、罪が成立します。
各要件について、くわしく解説いたします。

  1. (1)暴行・脅迫を用いたか

    恐喝罪が成立するためには、加害者が暴行または脅迫を用いたことが要件とされます。

    • 暴行……殴る、蹴るなど、不法に有形力を行使することをいいます。
    • 脅迫……「金を出さないと痛い目にあわせるぞ」などの脅迫を指します。


    恐喝罪における暴行は、「相手の抵抗を抑圧させるに至らない程度」と解釈されています。
    一方で、相手が抵抗できなくなるほどの暴行を加えて財物を奪う行為は、刑法第236条の強盗罪に問われるでしょう。

    なお、脅迫は、相手に違法がある場合でも成立します。
    たとえば「盗みをはたらいた事実を警察に通報されたくなければ口止め料を支払え」と脅す行為では、相手が違法行為をしたという事実があっても、恐喝罪の成立は免れないのです。

  2. (2)被害者が畏怖を感じたか

    暴行・脅迫を受けた相手が畏怖の感情を抱いたかどうかも、恐喝罪の構成要件となります。
    畏怖とは恐怖の感情であり、具体的には、暴行・脅迫によって被害者が「おそろしい」「そんなことをされてしまえば大変なことになる」と恐れおののく、ということになります。

    ある行為について畏怖を感じるかどうかは人それぞれです。
    まったく同じ行為でも、ある人は強く恐怖したのに、ある人は一切動揺しない、という場合もあるでしょう。
    加害者にとっては強く威迫したつもりがなくても、相手のとらえ方次第では、恐喝罪を構成してしまう可能性があるのです

  3. (3)畏怖の感情によって財物を処分したか

    暴行・脅迫を受けた被害者が、畏怖の感情を抱いた結果として財物を処分したことも、恐喝罪の要件となります。
    たとえば、脅迫を受けた被害者が「かわいそうだから」と感じてお金を差し出した場合は、畏怖の感情に基づく処分とはいえないので、恐喝罪が成立しないのです。
    ただし、この場合は「恐喝未遂」となり、刑法第250条の規定によって処罰を受けることになります。

  4. (4)金銭などの財物が加害者または第三者の手に渡ったか

    暴行・脅迫によって畏怖の感情を抱いた被害者が、自ら財物を差し出し、その財物が加害者の手に渡る、あるいは第三者の手に渡ることを加害者が黙認することで、恐喝罪が完成します。
    たとえば「痛い目にあわされたくなかったら口座にお金を振り込め」と脅された被害者が警察に通報して、結果としてお金が加害者の手にまで渡らなかった場合には、恐喝罪は成立しないのです。
    この場合も「恐喝未遂」となり、刑法第250条の規定によって処罰を受けることになります。

3、恐喝罪の罰則

恐喝罪で有罪となった場合には、10年以下の懲役が科せられます。

罰金の規定はないため、有罪判決が下された場合には、確実に懲役となります。
また、言い渡される懲役が3年を超えてしまった場合には、執行猶予も得られないのです

恐喝罪の量刑判断には、行為の悪質性、喝取した金額、被害者の処罰感情、加害者の反省の有無などが影響します。
悪質な犯行であり、被害者が「加害者を許せない」と強く処罰を望んでいるケースでは、執行猶予がつかず実刑判決が下される可能性も高くなるでしょう。

4、恐喝で逮捕された場合の刑事手続きの流れ

恐喝容疑で警察の捜査対象になってしまった際の刑事手続きの流れについて、解説いたします。

  1. (1)逮捕・勾留される可能性が高い

    恐喝事件は逮捕による身柄拘束を受けやすい犯罪です。
    令和2年版の犯罪白書によると、令和元年中に検察庁で取り扱った2156件の恐喝事件のうち、警察が逮捕したものが1648件、検察庁で逮捕したものが1件でした。
    全件数のうち身柄拘束を伴った事件の割合は約76.5%です。
    全刑法犯の身柄拘束率が約35.7%であることと比較すると、逮捕される可能性が非常に高い犯罪であるといえます。

    警察に逮捕されると、警察段階で48時間、送致後の検察官の段階で24時間の合計72時間にわたる身柄拘束を受けます。
    この段階で起訴・不起訴の判断ができない場合には、検察官は勾留による身柄拘束の許可を請求します。
    令和元年中の恐喝事件で勾留請求が行われた割合は98.3%で、うち勾留許可が1608件、却下が13件でした。
    勾留が許可された割合は約99.2%であり、逮捕されればほぼ確実に勾留されると考えるべきでしょう。

  2. (2)起訴されれば高い確率で有罪となる

    検察官が「刑事裁判で罪を問うべき」と判断した場合は裁判所に起訴されて、刑事裁判の被告人としてさらに勾留による身柄拘束が継続します。
    わが国の司法制度においては、検察官が有罪判決を勝ち取れるだけの証拠がそろっている事件に厳選して起訴しているため、起訴されてしまったなら、非常に高い確率で有罪判決が下されることになるでしょう。

    ただし、恐喝事件の起訴率は決して高くありません。
    検察統計調査によると、令和元年における恐喝事件の起訴率は32.4%でした。
    年度によって若干の推移はあるものの、例年30%台で推移しています。
    つまり、恐喝事件の容疑者として検察官に送致されても、およそ3件に1件しか起訴されていないのです。

    このような統計に照らすと、恐喝事件を起こしてしまった場合でも、適切な対応を取ることはできれば、不起訴処分となって刑罰を回避できる可能性は高いといえるのです。

  3. (3)逮捕・刑罰を回避するには弁護士の助けが必要

    恐喝事件は逮捕・勾留されるおそれが高いうえに、有罪となれば必ず懲役が科せられる重罪です。
    逮捕・勾留による身柄拘束を回避するには、早急に被害者との示談交渉を行って、謝罪と弁済を尽くし、被害届や告訴の取り下げを目指す必要があります。
    被害者との示談が成立すれば、たとえ逮捕されていたとしても検察官が不起訴処分を下す可能性が高まるため、早期釈放や刑罰の回避も期待できるでしょう。

    恐喝事件で逮捕や刑罰の回避を目指すためには、被害者との示談成立が不可欠です。
    しかし、恐喝事件の被害者は加害者に対して強い恐怖や嫌悪の感情を抱いているケースが多いため、加害者本人やその家族が示談交渉を行おうとしても警戒されてしまい、示談交渉をすすめにくいという特徴があります。
    被害者との示談交渉は、公平中立な第三者である弁護士に一任することをおすすめします。

5、まとめ

恐喝罪は、暴行や脅迫を用いて相手を畏怖させたうえで自ら金銭などを差し出させることで成立する犯罪です。
相手が畏怖の感情を抱いたかどうかが重要となるため、友人や知人などの間で起きたトラブルであっても、思いがけず恐喝罪が成立してしまう場合があります。

恐喝罪の容疑をかけられてしまうと、逮捕されて厳しい刑罰を科せられてしまうおそれがあるため、被害者との示談交渉をすすめるなど、素早い対策が必要となります。
恐喝の容疑で逮捕されたり捜査の対象になったりしたら、ただちに、弁護士に相談しましょう

恐喝事件の穏便な解決を目指す方や、恐喝罪にあたる行為をはたらいてしまい「刑事事件に発展するのではないか…」と不安を感じている方は、まずはベリーベスト法律事務所 広島オフィスにまでご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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