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【貸主・大家向け】事故物件の告知義務と、違反した場合の罰則を解説

2020年03月27日
  • 不動産
  • 事故物件
  • 告知義務
  • 広島
【貸主・大家向け】事故物件の告知義務と、違反した場合の罰則を解説

不動産投資は、比較的リスクが少なく収益が期待できるものとして人気があります。しかし、自分が所有する物件がひとたび「事故物件」になってしまうと資産価値が下落し、入居者がいなくなってしまうという悲惨な目に遭う可能性があります。

もし、自分が所有する物件が事故物件になってしまった場合、大家として告知は必ずしなければならないものなのでしょうか。また、告知するとしても、いつまで告知し続けなければならないのでしょうか。

そこで、今回は、いつまで告知しなければならないのか、告知義務に違反した場合どうなるのかなど、事故物件に関する法律問題についてベリーベスト法律事務所 広島オフィスの弁護士が解説します。

1、事故物件(心理的庇護物件)とは

家の中で犯罪や自殺などがあるとその建物は「事故物件」と呼ばれていますが、実は事故物件について、法律上明確な定義はありません。一般的に事故物件とは死の現場となった不動産を指して呼ばれることが多いようですが、死亡といっても、態様はさまざまなので、どのような場合に事故物件になるかは非常に難しい判断になります。

たとえば殺人事件があり包丁で何か所も刺され、床が血の海になってしまった物件は誰が考えても「事故物件」といえるでしょう。他方、高齢で終末期医療の状況にあり、最後は自宅で過ごしたいということで、在宅医療を受けていて自宅で家族に見守られながら亡くなったような場合など、「事故物件」と呼ぶ方は少ないのではないでしょうか。つまり、人が亡くなっているからといって、通常はすべてを事故物件とはしていません。

それでは、事故物件かどうかをどのように判断するかですが、入居者が通常なら入居したくないと思うかどうかで判断されています。殺人、自殺、不慮の事故死などがあったような部屋は、通常、誰も入居したいとは思わないので、「事故物件」となります。

他方、自然死の場合には、先ほどのケースのように高齢の方が家族に見守られながら病気または老衰で亡くなったような場合、「事故物件」とする必要はないといえるでしょう。ただし、病気または老衰による自然死であっても、孤独死したような場合は事故物件になる可能性があります。家族と同居していないため、死亡したことの発見が遅れ腐乱死体や白骨化死体となっていたような場合には、入居者としては入居したいとは思わないでしょうから、「事故物件」とすべきであると考えられます。

次に、怪奇現象がでるという場合、事故物件になるのでしょうか。夜中に誰もいないのに物音がするとか、幽霊が出るとしてすぐに入居者が出ていってしまうというといった話を聞くことがあります。しかし、音の発生原因や幽霊の存在については科学的に証明されておらず、オーナーがこの事実を黙っていたからといって告知義務違反になることはありません。

もちろん、長く住んでもらいたいとして、「この部屋は以前住んでいた人から怪奇現象が出るとの話がありました」とオーナーが事前に告知することは何ら問題ありません。

このように、事故物件に該当するかどうかの判断は非常に難しいため、オーナーと不動産会社とで話し合って決めているのが実情です。

2、事故物件の告知義務と違反した場合の内容

そもそも、事故物件であることを告知しなければならない理由はどこにあるのでしょうか。民法上「瑕疵担保責任」というものがあります。瑕疵(かし)とは、欠陥のことで、欠陥があるものを売却した場合には売り主に責任が生じるというものです。事故物件は、心理的瑕疵といえますので、売り主がその事実を知りながら、買い主に告知しなかった場合には、瑕疵担保責任として、契約解除や損害賠償請求をすることができます。

瑕疵担保責任の規定は本来、売買契約に規定されているものですが、賃貸借契約も同じ双務契約であることから準用されます。そのため、賃貸借の目的である建物が事故物件である場合、心理的瑕疵があったとして、瑕疵担保責任に基づき、損害賠償請求や契約解除が求められる可能性があります。

不動産の仲介者は、賃借人から仲介(媒介)契約を締結していれば、その契約の義務として、不動産に関する事実関係を調査確認し、報告すべき義務があります。そのため、事故物件であることを黙って貸した場合には、告知義務違反として損害賠償責任を追及されるおそれがあります。

また、宅地建物取引業者は宅地建物取引業法上、重要事項について説明義務があり、重要な事実の告知義務を負担しています。事故物件である事実は、告知義務の対象になりますので、告知をしなければ宅地建物取引業法違反となり、処分の対象となります。その他、民事上損害賠償責任を負うこともあります。

3、告知義務はいつまで必要

告知義務が必要なことはご説明した通りですが、それでは告知義務はいつまで続くのでしょうか。一度でも事故物件になったら永遠に事故物件というのではあまりに酷なので、その期間が問題になります。

不動産業界では、事故物件であってもその後に入居者がひとりでも入れば、事故物件ではなくなるという慣例があります。そのため、事故物件として家賃を安くして2年程度の定期借家契約にして、その後は、事故物件と告知せず、通常の賃貸物件として貸し出すことがあります。

また、短期間だけ不動産会社の従業員の名義で賃貸したことにして、事故物件であることをリセットするようなケースもあるようです。実際には住んでいないので、クリーニングなどの必要もなく、名義上の書き換えだけで事故物件と告知せずに賃貸に出すということがあるようです。

これらの例は、あきらかに告知義務を回避するために締結された賃貸借であって、これで告知義務がなくなるというのは詭弁(きべん)のように思います。賃借人の立場からすれば、告知義務違反として十分争う余地はあると思います。

やはり、一定の年数がたつまでは告知義務はあると考え、事故物件であることを正直に話すべきです。今はインターネットで検索すれば過去の事件の内容や事件のあったマンションの部屋まで特定されてしまうので、後で損害賠償請求されるリスクを考えたら正直に話をしておいた方がよいからです。

では、どれ位の年数の間告知しなければならないかですが、残念ながら明確な基準はありません。事故物件でも殺人と自殺、自殺と孤独死では心理的な差異があるため、一概に判断できず、ケース・バイ・ケースとしか言いようがないからです。

また、短期的に人が入れ替わる建物と長期間住む建物とでも期間が変わってくると考えられます。たとえば、ワンルームマンションのように人の入れ替わりが多い物件については、2人から3人入れ替わりがあれば、告知しないという判断をする業者が多いようです。他方、ファミリー向けのマンションの場合、長く住むことが多いため、告知期間も長く設定する必要があるでしょう。

最終的に、一定の期間が経過し、告知しないこととする場合には、一般人であればもう抵抗がない状態かどうかで判断するしかないため、①事故の内容、②経過年数、③入居した人の人数、④単身かファミリーか、⑤都市部か地方かなどを総合的に考量します。

なお、建物名を変更したり、リフォームをしたりするなどして、事故物件であることのイメージを払しょくすることは経営上大切だと考えられますが、リフォームをすれば直ちに告知義務がなくなるということではありません。死体があった床を張り替えるということは通常なされますが、だからと言って、告知しなくていいということにはならないからです。もっとも、リフォームすることで、より短期間で告知することなく賃貸物件として募集を掛けることができるようになるものと考えます。

4、弁護士に相談すべきケース

通常の瑕疵のない物件と異なり、事故物件であることを隠していると後々トラブルになりやすいと言えます。不動産仲介業者がしっかりしているところであれば、告知義務などについても賃貸人に説明してくれると思われますが、いい加減な不動産屋の場合、事故物件であることを説明せず、入居者を募集してしまう場合もあります。

そのような場合、事故物件であると知らされないまま賃貸契約させられることになるので、その事実が入居後に判明すると、賃借人からクレームが来て、トラブルに発展する可能性があります。

賃貸借契約を解除するだけで済むならまだいいですが、人によっては引っ越しにかかった費用や契約締結時にかかった費用(仲介手数料や敷金・礼金)も損害賠償として請求される可能性があります。さらに、新しい物件を探すための費用や慰謝料なども請求されるかもしれません。最悪の場合、訴訟に発展するケースも考えられます。

裁判で争うことになると、個人での対応は難しいと思いますので、弁護士に依頼することになります。当然のことながら訴訟費用や弁護士費用も発生します。そのようにならないためにも、事故物件の場合には、できるだけ早く弁護士に相談し、その後の対応や契約書など確認してもらうことをおすすめします。

5、まとめ

貸主としては、自分が所有する物件が事故物件になってしまうと、収益が減少するので、できるだけ告知しないで済ませたいと思うかもしれませんが、今やインターネットですぐに事故などは調べられてしまうので、リスクを回避するためにも事実は正確に伝えるべきです。

事故物件になれば収益力が落ちることは避けられませんが、ある程度賃料を下げて貸し出せば借り手は見つかります。最近では、事故物件を専門に扱う不動産業者も増えてきており、事故物件でも全く気にならないという入居者もいます。そのため、事故物件になったからといって悲観する必要はありません。

ただ、事故物件がトラブルになりやすいことは事実なので、事故物件を貸す場合の契約書は弁護士に確認してもらうことをおすめします。ベリーベスト法律事務所 広島オフィスでは不動産に関するご相談も受けております。事故物件でお困りの際はお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています
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