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ごみ集積所をめぐるトラブルに、法律的な対処をする方法は?

2021年01月07日
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ごみ集積所をめぐるトラブルに、法律的な対処をする方法は?

広島市では、ごみの焼却処理を3工場体制(中工場、南工場、安佐南工場)で行っています。しかし、南工場については、老朽化が進んでいるため、令和10年度の稼働開始を目標にして建て替えの計画が進んでいるところです。

ごみの収集は、さまざまな地域トラブルの火種となる可能性があります。
ごみ集積所の利用に関しても、「自分の家の近くがごみ集積所に指定されてしまい、悪臭やごみの散乱に悩まされている」「マンションの自治会費用を支払わなかったために、ごみ集積所の利用を自治会から制限されている」など、トラブルの被害を受けている住民が多数存在するのです。
本コラムでは、ごみ集積所をめぐるトラブルに法律的な対処をする方法について、ベリーベスト法律事務所 広島オフィスの弁護士が解説します。

1、ごみ集積所をめぐるさまざまなトラブルの例

ごみ集積所は、地域住民であれば誰でも利用する、日常生活において不可欠な場所です
しかし、ごみ集積所はその性質上、悪臭やごみの飛散といった問題が生じる可能性がある場所でもあります。そのため、多くの人は「ごみ集積所は地域に必要だけど、自分の住んでいるところのすぐ近くには設置してほしくない」と考えているでしょう。

ごみ集積所をめぐって発生する可能性のあるトラブルの代表的な例について、解説いたします。

  1. (1)ごみ集積所の設置場所をめぐるトラブル

    ごみ集積所は生活に欠かせないものである一方で、ごみ出しに伴う悪臭や、カラスや野良ネコなどによるごみの散乱などの問題が発生するリスクも存在します。

    そして、マンションや集合住宅の新築に伴い、ごみ集積所の設置場所が移動したり、新たなごみ集積所が追加されたりする場合があります
    「ごみ集積所が近くにある」ことを前提としたうえで生活を始めるならまだしも、生活を始めたあとから自宅の近くにごみ集積所が設置されることになったなら、不満を抱かれる方も多いでしょう。
    そのため、ごみ集積所の新規設置や設置場所の移動には、反対する住民とのトラブルが起こる可能性が付いてまわるのです。

  2. (2)自治会未加入者のごみ集積所利用に関するトラブル

    住民によっては、家庭や仕事の事情が忙しく、地域の自治会や町内会に加入できない場合があります。
    しかし、ごみ集積所の多くは、自治会や町内会によって運営されているものですそのため、未加入の住民がごみ集積所を利用することを拒否される場合があるのです
    ごみ集積所の利用を拒否されてごみが出せなくなった住民は、生活において多大な不利益を被ることになります。
    そして、拒否されても集積所にごみを出し続ける住民に対して自治会に加入している住民が怒りや不公平感を抱く、などのことがきっかけとして、深刻な地域トラブルに発展する場合もあるのです。

2、自宅近くがごみ集積所になったとき、輪番制を導入してもらう方法

自分の家の近くがごみ集積所になると、ごみ集積所の悪臭やごみの散乱という不利益が自分と自分の家族にだけ集中する、という不公平な事態に陥る可能性があります。
このような事態に対処する方法のひとつが、ごみ集積所の場所を地域内の複数の箇所で持ち回りにして定期的に変更することです。これを、「輪番制」といいます。
ごみ集積所の輪番制に関連する法律的な要素について、解説いたします。

  1. (1)ごみの収集・処理に関する基本事項

    各家庭で出される家庭ごみの収集・処理を行うことは、法律上、各市町村の責務とされています(廃棄物の処理及び清掃に関する法律4条、6条、6条の2)。ごみ集積所の設置場所についても、法律に従って、各市町村が設置基準など要綱を定めています。
    しかし、ごみ集積所の具体的な設置場所については、当該の集積所を利用する地域住民から構成される自治会などによって決定されています。
    したがって、ごみ集積所に関するトラブルについても、市町村ではなく、自治会などを相手に交渉する必要があるのです

  2. (2)ごみ集積所の輪番制導入についての参考判例

    ごみ集積所の輪番制導入について、参考となる裁判例があります(横浜地判平成8年9月27日)。
    この事案では、15年近くも自宅近くにごみ集積所を設置されていた原告が地域住民に対してごみ集積所の輪番制の導入を提案したものの、拒否され続けたために、地域住民を相手取ってごみ捨ての禁止(差し止め)を求める裁判を起こしたのです。
    裁判所は次のように判示して、原告の請求を一部認めました。

    原告の受けている被害が何人にとっても同様の不快感、嫌悪感をもたらすものであるところ、輪番制を採って、本件集積場を順次移動し、集積場所を利用する者全員によって被害を分け合うことが容易に可能であり、そうすることがごみの排出の適正化について市民の相互協力義務を定めた前記条例の趣旨にもかなうことよりすれば、そのような方策をとることを拒否し、本件集積場に一般廃棄物を排出し続けて、特定の者にのみ被害を受け続けさせることは、当該被害者にとって受忍限度を超えることとなるものと解すべきである。本件集積場は、昭和五六年五月に設置されて以来、一五年近くそのままとされ、その間原告は、前記の被害を受け続けており、被告らは、原告の話合いの申出や裁判所の和解勧告を拒絶したまま、本件集積場に一般廃棄物を排出し続けているものであるが、右判示の趣旨にのっとり、自宅前道路に本件集積場を移動することの検討を含めて、積極的に本件解決のため努力すれば、原告の右被害を免れさせ得る立場にあるものというべきであるから、これを漫然放置し、本判決確定後六か月を経てなお一般廃棄物を排出し続けることは、原告の受忍限度を超えるものとして、許されないものと解すべきである。
  3. (3)受忍限度を超えている場合には輪番制導入の可能性がある

    上述した裁判例では、「原告の受忍限度を超えている」ということが、原告の請求が認められる理由になりました。
    「受忍限度」とは、騒音や相隣関係のトラブルでよく用いられる基準で、生活を営むうえで耐え忍ばなければならない不利益の限度を指します。
    地域住民がそれぞれの生活を営むうえでは、ある程度の不利益が生じることは仕方がないので、一定の限度までは耐え忍ぶことが求められます。しかし、不利益の程度が著しく、我慢すべき限度を超えている場合には、違法と判断されるのです
    受忍限度を超えているかどうかは、事案によって異なります。そのため、どのような事案でもごみの排出の差し止めが認められるとは限りません。
    しかし、ごみ集積所によって生じる不利益を特定の住民にだけ押し付けることは妥当とは言い難いので、自治会などに対して輪番制を提案すると、自治会の側も納得して輪番制の導入に賛成してくれる可能性もあるでしょう。
    まずは、自治会で輪番制を提案し、話し合いを行うことをおすすめします。そして、もし提案を拒否された場合には、法的な対応を行う方法について弁護士に相談することを検討してください。

3、自治会がごみ集積所を使わせてくれない場合の対処方法は?

最近では、家庭や仕事に伴うさまざま事情から、自治会に加入しない住民も増えてきています。
自治会に未加入であることを理由にごみ集積所の利用を拒否された場合にとるべき対応の方法について、解説いたします。

  1. (1)維持管理費を支払い、ごみ集積所を使わせてもらう

    自治会が未介入者のごみ集積所の利用を拒否する理由のひとつは、自治会に加入している住民が不公平感を抱いてしまうことを防ぐため、というものです。
    一方で、自治会に未加入であっても、ごみ集積所の維持管理費を支払っている住民であれば利用が許可される、という制度の自治体も存在します
    自分の住む地域の自治会がそのような制度を導入していない場合であっても、住民の側から「自治会には加入しないが、ごみ集積所の維持管理費は支払う」と提案することで、制度が導入されて利用が許可される可能性があります。

  2. (2)自治体に戸別収集を依頼する

    高齢化がすすんだことも一因となって、ごみ集積所までごみを出すことが困難な住民が増えていることを受けて、全国の自治体で、家庭ごみの戸別収集(各家庭の玄関前に出されたごみを収集する方法)が広がっています。
    自治会管理のごみ集積所が利用できない場合には、各市町村の担当窓口にまで、ごみ収集車での戸別収集ができないか否か問い合わせてみるとよいでしょう
    どの自治体でも採用されているわけではありませんが、戸別収集の制度が採用されている自治体であれば、対応してもらえる可能性があります。

  3. (3)自分でごみ処理場に搬入する

    自治会管理のごみ集積所が利用できない場合には、自治体のごみ処理場にまで自分で搬入するという方法もあります。
    ごみ集積所が近所であることや、車を持っていることなどが条件となりますが、条件が整っている場合には有効な手段であるといえるでしょう。

  4. (4)新たにごみ集積所を設置してもらう

    自治会管理のごみ集積所が利用できない場合には、新たにごみ集積所を設置してもらう、という方法も考えられます。
    ごみ集積所の設置については、各位町村で定められた基準がありますので、その基準を満たせる場合には、既存のごみ集積所とは別に新たなごみ集積所の設置が認められる場合もあるのです。
    新たな集積所の設置を検討している場合には、まずは各市町村の担当窓口に相談してみるとよいでしょう。

  5. (5)法律的な紛争解決の手段を検討する

    維持管理費の支払いなどを提案しても自治会が受け付けず、戸別収集やごみ処理場への搬入などの対策もとれない場合には、自治会を相手に調停や裁判などの法的な手段を実施するという選択肢があります
    ごみを捨てられないということは、日常生活に大きな支障が出ることであり、権利侵害ともいえることです。ごみ集積所の利用を拒否する正当な理由が自治会の側にない場合には、法律的な手段をとることで、自身の権利を正当に守れる可能性が高くなるでしょう。
    具体的にはどのような手段をとるべきか、もし裁判を行う場合にはどのような準備が必要になるかについては、弁護士に相談してください。

4、ごみ集積所のトラブルは弁護士に相談

ごみ集積所をめぐるトラブルについては、上記のものの他にも、マンションや賃貸管理物件の入居者によるごみ出しの問題などさまざまな事案があります。
ごみ集積所をめぐるトラブルを適切に解決するためには、法律のみならず、各自治体のごみ集積所の設置基準や自治会の規約などについて正確に理解することが不可欠となります。

弁護士であれば、ごみ集積所のトラブルについてどのような解決策があるかということについて、法的な観点から提案することが可能です。そして、自治会や市町村との交渉が必要である場合には代理人となることができ、調停や裁判などの法律的な手段にも対応することができるのです。
そのため、ごみ集積所をめぐるトラブルでお困りの方は、ひとりで悩まずに弁護士に相談するようにしましょう。

5、まとめ

本コラムでは、ごみ集積所をめぐるトラブルへの対処法を解説いたしました。
ごみ集積所は、生活を送るうえで不可欠な設備ですが、近所に設置された場合には、悪臭やごみの散乱といった不利益を被る可能性が生じる場所でもあります。一方で、ごみ集積所の利用を拒否された場合にも、多大な不利益を被ってしまうでしょう。
ごみ集積所をめぐるトラブルについてお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所 広島オフィスにまで、お気軽にお問い合わせください。民事紛争の解決経験豊富な弁護士が、トラブルの具体的な状況に応じた解決策を提案いたします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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