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家族がパチンコ店で置忘れのICカードを盗難! どう対応すべき?

2024年03月19日
  • 財産事件
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家族がパチンコ店で置忘れのICカードを盗難! どう対応すべき?

令和5年版犯罪白書によると、令和4年において窃盗として検挙された事件において、置き引きの手口を用いたものは全体の2.43%を占めていたとのことです。比率にすると少ないように思われるかもしれませんが、パチンコやパチスロ産業界の公益法人である一般社団法人 日本遊技関連事業協会(日遊協)は、以前より置引き防止対策に力を入れており、置忘れのICカードを持ち出したり換金してしまうなどの事態が発覚した場合は厳しい対応をしているようです。

もしも家族がパチンコ店でそのような行為をしていた事実を知ったら、冷静でいられない気持ちはわかります。本コラムでは、パチンコ店で置き引き行為をした家族が逮捕されてしまったり、窃盗容疑をかけられてしまった方向けに、逮捕後の流れや家族ができることを、ベリーベスト法律事務所 広島オフィスの弁護士が解説します。

1、置き引きって何?

置き引きとは、その名のとおり「置いてある他人の物を勝手に持っていってしまう」ことです。お店などで、客が忘れていった財布やバッグ、時計、貴金属をこっそり持ち去ってしまう行為などが置き引きにあたります。

冒頭で紹介したように、パチンコ店では置き引き事件が多発しています。
最近ではパチンコ台に現金を投入せず、事前にICカードを購入します。このICカードは残りの球数を記憶しているため、玉が残っていると現金と同じような価値があります。よくある事例が、パチンコ台にICカードを置いたまま席を離れて、置き引きの被害に遭うケースです。
ただし、多くのパチンコ店には防犯カメラが設置してあり、犯行が発覚すると警察へ通報されます。防犯カメラの画像を解析すれば人物を特定できるので、それを証拠として警察に逮捕されるのです。

2、置き引きをしたら窃盗罪になる?

置き引きをしてしまった場合、いったいどんな罪に問われるのか気になるでしょう。
以下では、置き引きをして成立する可能性のある犯罪について解説します。

  1. (1)置き引きで考えられる罰則

    置き引きをして成立する可能性が高いのは、窃盗罪または占有離脱物横領罪でしょう。
    窃盗罪は、他人の所有している物や管理している物を盗む犯罪です。一方、占有離脱物横領罪は、置き忘れた物や落とし物を持ち主に断りもなく持ち去る犯罪のことです。

  2. (2)窃盗罪と占有離脱物横領罪の違い

    置き引きをしてしまったら、窃盗罪と占有離脱物横領罪のどちらが成立するか、もう少し詳しく解説しましょう。ポイントは、占有・支配がおよんでいる状況で物を持ち去ったかどうかという点です。

    たとえば、パチンコ店で被害者が少し目を離したすきに、台のところに置いていたパチンコ店のICカードや財布が持ち去られたとします。この場合、窃盗罪が成立します。被害者の物に対する管理・支配がおよんでいる状態で、無断で物を持ち去るケースは窃盗罪にあたるということです。

    一方、被害者の物に対する管理・支配がおよばない状態で、無断で物を持ち去るケースは占有離脱物横領罪が成立します。たとえば、パチンコ店の台のところに置き忘れてあるパチンコ店のICカードや財布を持ち去った場合には、占有離脱物横領罪が成立します。
    ただし、こちらのケースでも解釈によっては窃盗罪となる可能性があります。パチンコ店の中にICカードや財布にある限り、パチンコ店が管理・支配していると解釈され、窃盗罪が成立するかもしれません。

3、置き引きの量刑

家族が置き引きで逮捕されると、どのくらいの量刑になるのか気になるでしょう。置き引きの量刑について詳しく解説します。

  1. (1)置き引きをした場合の刑罰

    置き引きで逮捕された場合、窃盗罪または占有離脱物横領罪が成立します。窃盗罪は10年以下の懲役または50万円以下の罰金、占有離脱物横領罪は1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料で処罰される可能性が高いでしょう。

  2. (2)置き引きの量刑はどのくらい?

    窃盗罪と占有離脱物横領罪の刑罰は上記のとおりですが、実際の量刑は個別のケースで変わってきます。どちらも他人の物を盗む犯罪なので、被害額が量刑を決定する際のひとつの基準となります。
    たとえば、被害金額が1000円のケースよりも被害金額が10万円のケースの方が刑は重くなりやすいといえます。実際の量刑がどのくらいか知りたければ、弁護士に相談してみると良いでしょう。

4、置き引きで逮捕された後の流れ・裁判について

置き引きで逮捕されてしまった後、身柄はどうなるのでしょうか。その後の流れ・裁判についても解説します。

  1. (1)逮捕

    警察に逮捕されると取り調べを受けることになりますが、48時間という時間の制限があります。警察は、この48時間以内に検察庁へ移送するかどうかを決定します。警察に逮捕されてしまうと、家族には会えませんが、弁護士に会うことは可能です。弁護士の活動次第では、この段階で釈放されることもあります。

  2. (2)勾留

    検察庁へ移送された被疑者は検察官から取り調べを受けます。この取り調べは24時間以内という制限があり、その間に検察官は勾留を請求するかどうかを判断します。勾留が必要と判断した場合、裁判官へ勾留の許可を求めます。
    勾留は捜査が必要な場合に被疑者を拘束することで、10日間までと決まっています。ただし、検察官の判断で、10日間の延長を請求することが可能です。したがって、逮捕されてから最長で23日間にわたって身体を拘束されるケースがあります。
    この23日間に、検察官は起訴するかどうかの判断をします。一方、弁護士はこの期間内に被疑者が不起訴処分で早期釈放されるよう活動します。

  3. (3)刑事裁判

    検察官が起訴を決定すると被疑者から被告人になり、刑事裁判の手続きへと進みます。刑事裁判では、弁護士が被告人の無罪証明や減刑のため弁護活動をします。

5、逮捕後に家族ができること

置き引きで逮捕された被告人は、このように身柄を拘束されてしまうかもしれません。
そのとき、家族はどんなことをしてあげれば良いでしょうか。

  1. (1)勾留後、面会に行く

    被疑者は、逮捕段階では家族と面会できませんが、勾留段階になれば面会できます。まずは本人に会って励ましてあげてください。勾留されているときに家族と面会できれば、本人も安心できるでしょう。
    勾留後も面会を禁止されることはありますが、着替えや現金、食べ物の差し入れは可能です。どこまでが許されるかは、弁護士などに確認しましょう。

  2. (2)被害者との示談を成立させる

    被害者へ賠償金を払って示談が成立すると、勾留や起訴を回避できる可能性があります。そのため、できるだけ早い段階で示談を成立させることが大切です。逮捕された本人は示談交渉できませんが、代わりに家族が交渉することは可能です。家族だけで不安であれば、弁護士に依頼して示談交渉してもらうことをおすすめします。

6、まとめ

今回は、家族がパチンコ店で置き忘れているICカードを換金するなど置き引きをして逮捕されてしまったり、警察の捜査対象となった方に向けて、罰則や逮捕後の流れなどを解説しました。

置き引きは窃盗という犯罪手口のひとつであり、れっきとした犯罪です。場合によっては重い罰を受けることもあります。もし逮捕されてしまったのであればなおさら、家族としては速やかに早期釈放に向けて動き出すことが大切になります。ベリーベスト法律事務所 広島オフィスの弁護士もご相談をお受けします。家族が置き引きで逮捕されてしまいお困りという方はご連絡ください。不起訴処分の獲得や減刑に向けて尽力します。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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